ゆるっ娘モモちゃん 2 穢されたアイドル編

5/62
前へ
/62ページ
次へ
最初の挨拶がまた、かわいらしかった。 もっとブリブリか、あるいはツンケン女王然としているかのどっちかだろうと思っていたのだが、 「は、はじめまして……美園萌絵梨と申します……ふつつか者ですけど、早くクラスに溶け込めるようにがんばりますので……仲良くしてください……」 か細い声で、短いけど一生懸命しゃべり、深々と頭を下げた。 おどおどして、すごく緊張している風情だった。 こんなので本当に何千人ものファンを前にして歌ったり踊ったりできてるのか、といった感じだった。 守ってあげたいタイプ。 いや、懇願してでも守らせていただきたいタイプだ。 これでいっそう男どものハートは貫かれまくったことだろう。 こうして、萌絵梨ちゃんの出現により浮き足立った、うわ言のような日々が流れ…… 悪夢のように下劣な出来事が勃発した。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

650人が本棚に入れています
本棚に追加