第一章・転校生は超ブキミ

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――・・・・・・・ちゃ・・・・・・・――― 「ん・・・・?」 「起っきろ~、兄ちゃん。朝だぞ!!」 「ぐべっ!?」 晴光に包まれる清々しい朝に腹部からの衝撃で変な声が出てしまった。 「こ~ら、信吾くん。ルカのお兄ちゃんを起こすのはいいけどお腹の上に乗っちゃいけないでしょ」 眠たい薄目からみえたのはいつもの光景。 エプロンを付けた女の人と五歳くらいと思われる少年が俺の腹部に乗っていた。 「おはよ、信吾、静奈さん」 「うん、おはよ。ほら信吾くん朝ごはんできているから先に行ってて、みんなもう準備してるから」 「うん、わかった。じゃ、兄ちゃん後でねぇ」 ぴょんと飛び降りとタッタと走って部屋から出て行ってしまった。 「まったく、毎朝困ったもんだな信吾は・・」 「それだけ君の事を好きってことでしょ?」 シャーっとカーテンを開ける音が聞こえてくると目に光が差し込んできた。 「それは・・・・まぁ・・・・・」 気恥ずかしいのか頬をポリポリと掻いてしまう。 「ふふ・・・お姉さんも君の事は大好きだよ」 「はいはい、それはいいからねぇ」 「あら、ホントなのになぁ♪」 いつもそうだ。人をからかうのが大好きでそんな事を言ってくる。 慣れてしまってあしらい方も十分に分かってしまう。 「ご飯で出来てるから早く来てよね」 そう言うと静奈さんは部屋から出て行った。 「まったく、冗談キツイぜ」 大きく欠伸を一つするとさっそく着替えに取り掛かった。
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