第一章・転校生は超ブキミ

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ここはとある大学病院からの援助で生計を経ててある孤児院『里山園』である。 そして俺の名前は進藤 ルカ。 ガキの頃に一時期親の出張で預けられるだけのはずだったのだが親は飛行機事故にあってしまいそのままオレは里山園に引き取られたのだ。 それからオレが今の高校一年生になるまでお世話になってしまっているしだいだ。 ホントは中学卒業で就職しようと思っていたのだが成績があまりに良かった所為か高校での学費やその他諸々が免除になってしまっているので無事に高校に入学することが出来た。 先ほどの自分の事をお姉さんと呼んでいたのはオレの2つ年上で春川 静奈という髪が少し長くどうしようもない位の天然が入ってる人だ。 昔からどうもオレに突っ掛かると言うか、関わってくると言うか、とにかくしつこく面倒見がよくお姉さんと言うよりお母さんのような存在だ。 実際、昔は恋愛対象として好きだった時期はあった。 今でも好きではあるがそれはあくまでlikeの方である。 あの頃のオレは青かったんだろうなぁ… そんな事を思っていたらもう着替えは終了していた。 「早くしないと園長先生がまた怒るかな?」 オレは急ぎ足で食堂まで足を運んだ。 「おはよございます」 「ぅおそぉい!!!」 食堂の扉を開けるといきなり目の前から跳び蹴りが飛んできた。 それを難なく体をずらして避けるとすぐさまにその足が首に巻きついてくる。 「むはは!避けることは出来ても関節技ならどうじゃ!!」 「やられる前に殺(ヤ)る」 オレの首にかけてきた足をそのまま外すと肩に担ぎ前方へと投げ入れた。 「ぐはっっ!!!」
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