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俺の見た目が不良だから
一緒に座るのが
嫌だったのか……
恐かったのか……
どちらにせよ
その少女は
停留所の中へも
入らずに
雪の降る外で
じっと立っていた。
『…あっ…のさ……!』
俺は何を血迷ったのか
唐突に少女に
声をかける。
『…ここ、座れば?外、寒くねぇ?』
『……え…?』
初対面なのに
今の言い方は流石にマズイー!!
だが、言い訳など
出来るハズもない。
焦る俺をみて
少女は
微笑みを浮かべた。
『お気遣い、ありがとう…ございます』
クスッと笑う口元。
小さな手。
赤い頬。
今だって鮮明に覚えてる。
俺の……
大事な記憶。
キミの……
大切な記憶。
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