閉鎖的な病院

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私は今、とある病院の院長から、新型ウィルスの研究協力を依頼され…その病院まで車を走らせていた… FAXで送られてきた住所をカーナビに登録して、目的地に向かっていた…その場所が段々近づくにつれ、先程まで町があったのに、山奥の方に入って行くようになった… 「…本当にこんな山奥に病院があるのかしら…?」 少々疑問になりつつも、カーナビの指示通りの道を走っていった。山は午前であるにも関わらず薄暗く、ライトがなければ外が見えない状態だった。 暫く走らせていたところ…大きな建物が見えてきた。 「ここね…段宇井地…サナトリウムか…なるほど…だからこんな山奥にあるのね…」 私は病院の駐車場に車を止め、辺りを見回してみた…外の空気は非常に重苦しく、無気味な静けさが支配していた。 駐車場には何台かの車が止まっており、恐らく、従業員と見舞い客のものだろう。 付近の山々は、あまりにも人工的な匂いを感じさせるような整った丸みを帯びていた。また、山頂に続く門があり、立て看板には`仙庭根留(センティネル)の丘と書いてあった。その時病院の入り口から白衣の女性が私に向かってきた…長い銀髪をたなびかせ、瞳は美しく、強い意志を感じた。「立山先生ですね…私がこの病院の総合責任者の鈴原紅音です…よろしく…」 彼女は右手を出してきた。 「立山麻美です…研究協力の依頼を受け、こちらに赴任してきました…よろしくです。」私は彼女と握手をし、病院に招かれた…
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