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テッドはツナギのポケットから、見覚えのある携帯端末を取り出して見せた。
――Pi!
素早くファンクションキーを操作して、データベースの一部を表示させる。
俺が素っ裸で寝とぼけている間に、内部データを破壊することなくプロテクト解除が為されたらしい。
「最新型の携帯端末、マトリックス・セブン……。
まぁ、珍しくはないけどな?
通話記録とアクセス履歴を覗いてビックリしたぜ?
ティタノマキナ聖堂騎士団〈アルスヴィス〉のアベル・シルバー。
〈アールヴァクル〉のカイン・シルバー・ロスチャイルド。
……ポーンズリーダー〈十将騎〉の面々……。
更には防疫戦線旗艦〈ハイペリオン〉艦橋直通回線だって?」
俺は無言で肩を竦めた。
「不躾だとは思うがな、ここは辺境のドームシティ。
俺達は無頼の傭兵チーム。
……慎重にならざるを得んだろう?」
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