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勝手にポケットをまさぐり、再びマールボロに火を入れた俺を、パットは眼を剥いて恫喝する。
……聞いてるって。
凝り固まった首筋を鳴らしながら唇を吊り上げた俺は、くわえタバコのまま笑って見せた。
両手はポケットに突っ込んだままだが。
「身体検査済みなんだから良いだろ？
大体、素手で〈Ｙ・Ｇ・Ｐ〉のメンバーに勝てるなんて思っちゃいないさ。」
ダニーとエミリーのダウンに付いたバックプリント。
テッドとパットのツナギに貼られたワッペン。
そして、超高度輸送機の変型垂直尾翼にペイントされたエンブレム。
お揃いの意匠は、ホログラム・モニターの中で立体化されたグラフィックとなって、俺の頭上を回転し続けている。
「……知ってんのか、俺達の事。」
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