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テッドが唇を緩ませ、白い歯を覗かせる。
「やっぱり油断できねぇぞ、コイツ!」
ラッシュとマーロウが銃を構え直した。
「……伝説の傭兵チーム〈ヤング・ガン・プロダクションズ〉。
自らの戦闘記録をディスクにレコードして販売できるのは、彼等の闘いが圧倒的にスマートでスタイリッシュだったからだ……。」
俺は、プカリ。と煙を吐き出した。
丸い紫煙が、ゆっくりと形を変えて崩れだす。
俺は、問わず語りを静かに続けた。
「激烈な戦線を駆け抜け、単独で多大な成果を挙げ続ける傭兵達。
ディスクの内容は衝撃的かつ、エキサイティングなプロモーションだったな。
志願年齢に達していない若年層は、熱狂的に彼等を支持し、その売り上げはトップアーティストのPVと肩を並べる程だった……。」
確か、その年の〈アカデミー〉に、制作者不詳のままノミネートされた筈だ。
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