7017人が本棚に入れています
本棚に追加
苛ついた様子のラッシュが叫んだ。
「ここに在るのが本物のルーク・オブ・ドラグーン。
そして、そのマキナドライバーが俺って訳だ。」
俺は、ゆっくりと髪を掻き上げ、頭皮と首筋に埋め込まれたシナプスターミナルを皆に晒す。
「〈あれ〉は、ヨシュア・アナテマじゃない。
恐らく組織によって培養された、彼のクローンだろう。」
俺は、秘密の全てを話して良いもんかどうか迷っている。
全てを知るには彼等は若すぎるし、それを知ると云うことが、彼等の未来を奪うことになりかねない事実に、俺は恐怖しているのだ。
……どうしたモンかな?
全てを話せば彼等の立場が危ういし、かと言って〈命の恩人〉に嘘をつくのは気が引けた。
「……影武者ってヤツか?」
困り果てた俺に、ローラは助け船を出す。
最初のコメントを投稿しよう!