インタールード2

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「前線で出番の減った機動騎兵はポリツァイに回されて、対サイボーグ犯罪やら暴動鎮圧やらに駆り出されることが増えたからな。悪目立ちしてんのさ。」 うつむいた私の肩に、コバヤシ大尉は分厚い手を置いた。 「マンハント(人狩り)ばりの締め付けだし、横槍を入れてんのが〈雲の上〉の連中だってんじゃあ、地上で何とか生き延びてきた連中からすりゃあ、腹が立って当たり前ってもんだ。」 〈雲の上〉とは、大異変直後に宇宙へと逃れた超富裕層と権力者達の集団を指している。 軌道エレベーターが完成し、コロニーと地上が繋がれてからは統一地球政府議会と称し、無政府状態だった地上に〈秩序〉という名目の権勢を押し付け始めている。
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