インタールード2

19/27
前へ
/982ページ
次へ
コンタクトを外し、特殊な専用シャンプーで髪を洗った彼女は、文字どおり〈生まれたまま〉の姿に戻っている。 はしゃぎながら人の髪を洗う様は、まるでままごと遊びに興じる幼児のようだが、無邪気な分だけ無防備で、それがかえって私をどぎまぎさせるのだ。 ……しかし。 私が男なら、ほっとかないわよね、やっぱり。 それはやはりアイツにしてもそうだろうし、それが少しだけ悔しく、そして悲しくもある。 私は、湯の中で膝を抱えて肩を落とした。 「どうしたのノーラ。シャンプーが目に入った?」 俯いた私を気遣い、ルナは泡立てる指先を止めた。
/982ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7017人が本棚に入れています
本棚に追加