7017人が本棚に入れています
本棚に追加
「大きくなるに従って、私のアレルギーと湿疹は治まった。魔法の粉のお陰で、私は強くなったの、だから――。」
私は彼女の瞳を覗き込んで頷いた。
「これは、私にとっての儀式。強くなる為の、生まれ変わる為の儀式なの。」
儀式めいた秘密の集会。その内容は私達にも知らされてはいないが、彼女にとってこれは儀式に対抗する為の儀式なのだ。
羽根の人を救出する為に、彼女は部隊の人間すべての前で、洗いざらいを告白し、協力を求めた。自らがロス卿の実子でも血族でもないこと、同じようなアルビノの子供達を集めた施設の出自であること。世界中の人間にナンバーをふって管理し、ある特徴を持った古の血族と遺伝子を探す組織の存在と自らの所属までもを――。
最初のコメントを投稿しよう!