ヒトと使徒

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……わっ! 馬鹿馬鹿! 「〇☆※#!」 勝手に動いた口を、慌てて押さえても遅かった。 キツイ眼で俺を睨むタナトスに首を振り、俺は口を塞いだまま腹を指差してみせた。 「おお! そこにおいででしたか真祖クロノス――いや、堕天の王〈悪魔王サタン〉よ! 末裔たる我が身に〈力〉をお与えにならず、そのような馬の骨に与するとは、永久(とわ)の眠りで些か朦朧されましたかな?」 ハーデスは掲げた石、真紅の多面結晶の中を覗き込み、そこに映る俺に笑い掛けた。 ……バレバレ。 「痴れ者め、恥を知れ!」 諦めて肩を竦めた俺の唇は、野太い罵倒を繰り返す。
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