間接キッスばんざーい!

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オレにしては、珍しく4限目まで1度もサボらずに授業を受けた。まぁ…先生なんかの授業を受けなくても、理解できるんだが。というか先生の話、聞いてると眠くなるのはオレだけなのか。 オレは欠伸をしながら屋上に向かう。屋上はいい。最高の昼寝スポットだ。 オレはついでに昼メシも済まそうと、コンビニで買ったメロンパンを片手に持っている。…そういえば、早川だっけ?そんな名前の1年と会ったような気がする。 オレはドアを開ける。そして、いつもの場所に…先客がいるみたい。誰だっけ?とりあえず話しかけてみることにした。 「やあ」 「藤田クン?久しぶりだね、今でも生きてるのって楽しいかい?」 思いだしたぁあ!早川だ!コイツが早川だ!相変わらず、すんごいこと言ってるなぁ。 「ああ。楽しいさ。なかなか ここに来れなくて、すまない。」 「ううん。忙しいだろうし、来なくても良いよ」 早川、悲しいことを言うなぁ。フッ…オレと会いたいくせに。むふふ。 「早川ってさぁ…いつも、ここにいるのかな?授業は?」 オレは、いつも気になっていたことを聞いてみた。 「授業は受けてるよ。だけど学校は休みがちかな。僕ってさ、生まれつき体 弱いんだよね。しんどくなったら、ここに来るんだ。屋上って空気良いからね。」 フムフム。なるほど。そういう ことだったのか。だからそんな性格に…。病弱な上に、そんなヤバいこと考えてたら 本当にヤバい人間になるぞ、早川。 オレはレジ袋の中からメロンパンを取り出し、その袋を開ける。そして、それを一口ほお張った。ん?そういや早川、飯持ってないな。仕方ない。オレのを少しわけてやろう。 「早川、食べるか?」 「いらない」 「そんなこと言うなよ。ほれほれ」 オレは、ズイズイとメロンパンを早川の口に近付ける。すると早川はパクリと食べた。食べた!いや、別に食べたことに喜んでいる訳じゃない。オレの食べたところを食べた!いやっほーう! 「ありがとう。メロンパン美味しいね」 「まぁな。」 間接キッスばんざーい!!
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