74人が本棚に入れています
本棚に追加
やあ、オレは藤田 正彦。高校2年生だ。藤田は読めるだろうが名前だけサラッと説明しよう。正義の正に彦でマサヒコと読む。フッフッフ…正義なんてオレの中にはこれっぽっちも無いけどねぇ!…いや、やっぱり3%ぐらいはあることを主張します。
オレは心の中で言った自分の言葉に、うはうはと肩を揺らして笑った。理由は簡単さ、笑ってる意味はない。
キモいだって?気持ち悪いの間違いだろ。
「兄ちゃん?何一人で笑ってるの?」
「うおぅ!?…ああ、何も無いさ弟よ。あっはっはっは」
オレは、誰からでも分かるようなばればれの作り笑いをして上手くごまかせたと心の中でガッツポーズを決めこむ。
ふう。危ないところだった…あと少しで我が愛しの弟に怪しまれるところだった。まぁ十分 怪しいがな。
しかしノックぐらいしてから入りたまえ弟!!今のはまだ良かったものの、とんでもないことをしている最中に入ってこられたら厄介だ。例えば……やっぱり言うのは止めておこう。2ページ目早々、オレの教育上ふさわしくない言葉アタックはだめだ。さすがにな。
オレの弟の名前は成都(ナツ)。どうだ良い名前だろう!
それはそうと、成都は何しにここへ来たんだろうか。
「成都、おまえ何しに来たんだ?」
「んー何も無いけど暇だったから。…邪魔だったかな?」
成都…その上目使いは反則だぞう!さすがの藤田正彦、100000000のダメージを受けた。
「…兄ちゃん?」
ハッ…!いけない いけない、また違う世界に飛んでいってしまっていたようだ。
「すまない、少し考え事があってね」
オレは弟の疑いの目を受け流し、朝食を食べるため弟を引っ張りリビングに行く。
母親と父親は海外で仕事をしているから、めったに家には帰らない。ということは、弟と2人っきり…ムフフ。
いけない、オレは実の弟に何て下心を…
それからオレ達はある程度の朝食を済まし別々に家を出た。と言ってもオレの方が弟よりも家を出るのが遅い。
1人で家にいるのは つまらないからオレは普段、早くに家を出る。今日もそうだ。
ボーっと道を歩いていたら、いつの間にか学校に着いた。オレの家からは大体20~30分程度で着く。
最初のコメントを投稿しよう!