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真菜とたわいのない話をしていたら教室に着いた。
真菜が何か言っていたんだが…忘れちゃいました!サーセンサーセン。
「よーし、席に座れー。今日はこのクラスに転校生が来るぞ。松塚、入りなさい」
担任のジジイがそう言うと、ドアが開いた。
ああ、そういえばさっき掲示板に新聞部の奴らの くっだらない記事に書いてあったな。うちのクラスに入ってくるのか。
ん?今さらだが 何故あんなに大量の人が集まっていたんだろう。考え出したら 気になるジャマイカ。まぁその転校生とやらは、どんな…
ぬぁぁああにぃいいいい!?
なんだアレ!いったい何なんだ!
オレはビックリの窮地に立たされた気がした。開いた口が閉まらない。
転校生とやらをチラリと見てみたらヤンキー、どこからどう見てもヤンキー。ド派手な赤い髪。だらし無い制服の着こなし。しかも中の青のTシャツ出してるし。定番の腰パンとやらを……まぁオレも制服はだらし無いかもしれないが。
それはさておき、何よ あの赤い髪!真っ赤じゃないの!すこぶるハデだわ!
もうっ、日本のお母さんがそんなの見たら泡吹いて倒れるわよ。もしくは しゃもじ とフライパンの最強コンビを振り回して「黒にしなさあああい!」とか何とか言って追っ掛けてくるわ!
「…夜露死苦」
ちょっと待て、まじでヤンキーじゃん。いやだ藤田 怖くて泣きそう。
「松塚、お前はー…藤田の隣に座りなさい」
よりによってオレかい!だが残念だな。オレの横は真菜…じゃなかった。そうだ、昨日席替えしたんだっけ。因みに現在のオレの席は窓の横の前から3番目だ。窓の横というのは嬉しかったのに…
担任のクソジジイめ。お決まりのパターンを言いやがって…。
ああオレ死んだ。
だがしかし!すぐに諦めるオレではない。別に頑固なわけじゃないぞ。粘り強いんだ。
オレは勇気を振り絞り、
「先生。オレ、コイツの隣だけは嫌です」
言ったぞ藤田!頑張ったぞ藤田!
「無理だ」
ですよねー。分かります。
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