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“香川慎一郎”
彼はどの世代にもモテる。
人は生きている間に3回モテ期が来るそうだ。
しかし、3回どころか、慎一郎の場合は毎日がモテ日だった。
今までにもその兆候はあったのだが、今回のように高校勤務となると今まで以上にレベルが上がっていた。
慎一郎目当てで職員室に来る生徒もたくさんいた。
しかし、慎一郎はそういう事には全くの無関心だった。
普通、“遊び”まくってもしょうがないのだが…。
「せーんせッ!!ここ教えて下さい!!」
二人の生徒が慎一郎の机の横に立っていた。
「俺、全然分からないって。
専門の先生に聞いたほうがいいよ。」
慎一郎は優しくいった。
「だって、分かりにくいんだもぉん…。絶対先生なら大丈夫だからさ!!」
生徒たちは念を押した。
渋々香川は公民を教え始めた。
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