バックパッカーとの遭遇

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洛陽で泊まった招待所は人民用のボロい施設だが、混雑した列車内と比べると天国のようなものなのでよく眠れた。 招待所は本来外国人が泊まれないので早めにチェックアウトして観光地図に載っている龍門石窟に出かけた。 敦煌にて訪れた莫高窟より大きいかつ緻密な仏像が多く一人でゆっくり拝観した。今まで近場の京都や奈良などの仏像やお寺に興味がなかったが、世界遺産に登録されている二つの石窟を見て、大陸のスケールのでかさに心を奪われた。龍門石窟の一番高い場所に行って全体を見下ろそうと、息切れしながら登っていった頂上でとんでもないもんを目撃した。 中国人が世界遺産で野糞しとる・・・石窟を見渡し糞をする。さぞかし気分がいいだろう。しかし、文化財の破壊行為じゃないか?糞をしたいから糞をする中国人の大らかさに呆れかえり石窟を後にした。 帰りに三國志の英雄関羽のお墓に寄った。わたしは三國志ファンだがひねくれ者なので魏が好きだ。依って入場料を損した気分で駅近くに戻った。 列車の出発時間まで古い町並みの道端にでていた屋台で羊の串焼きを食べながらたらふく飲んで列車に乗り込み、目が覚めたら北京に着いていた。
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