バックパッカーとの遭遇

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柳園なんて駅は蘭州,西安などと比べると小さく利用者も少ない駅で寂しい感じがする。 外にでるとやはり寒い。砂漠=夜寒いくらいの知識はあったので防寒服は用意していた。 何とか敦煌まで行く方法でも探そうと歩きだした途端に『敦煌行くの?ホテルある?』と日本語で尋ねられる。こちらは敦煌行きたいし、ホテル無い故に非常に有難い話しだが、目の前に居る漢民族ではないトルコ系のおやじを頭から信用する訳にはいかない。怪しい、妙に愛想がいいが、アサシンぽくも見えるトルコ系の見慣れない民族っちゅうところが尚更怪しい。敵はわたしの警戒を悟り『他にも日本人が居る』と言い、指を指す。暗くて判らないので、近くに行ってみると日本人が話す日本語が聞こえる。 日本人が三人。欧米人が二人。みんな登山に使うようなバカでかいリュックを持っている。挨拶すりと快く返してくれた。全員同じ列車だったようで、オアシス・ホテルに泊まる者は無料で敦煌まで連れて行ってくれることなど教えてくれた。トルコ系のオヤジはホテルから来ている従業員らしい。もっと怪しくない人間を歓迎係に任命するべきだと思う・・・ この時間に柳園にうろついている外国人はわたしが最後だったらしくマイクロバスに乗り込み敦煌に向かう。
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