バックパッカーとの遭遇

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朝飯を食べおわり、町をぶらぶらすると、都会の北京と違い人の動きがゆっくりなのに気付いた。商店主は店先で陽なたぼっこし、その前を荷物を大量に積んだロバ車がゆっくり走っていく。初めて見る風景だが何か懐かしい。 昼前にホテルに戻ったが、鳴砂山へ一緒に行く予定だった人が居なかったので、川田さんと自転車をレンタルし、予定を変更してまずは世界遺産の莫高屈へ出かける。 30分も走るとゲートに到着した。ここは全ての石屈を見ようとすると相当の額を払わなければならないので一番安いチケットを買い入場した。順路通り進んで行くと日本からツアーで来た一団と遇い、おばちゃんと世間話をしながら、一緒に廻るとラッキーなことにただで追加料金が必要な場所もタダで廻れた。 莫高屈に行った後は近くの鳴砂山に行き、砂漠走ったり、転がったりはしゃぎまくってホテルに戻った。回りの中国人観光客は相当迷惑そうだったな。 敦煌市街地の屋台で呑みながら夕飯を食べて、東南アジアやインドの話をしてもらった。 今までわたしはバックパックを背負っての個人旅行など存在自体知らなかったので、冒険マンガをわくわくしながら読む子供のような気分だった。羨ましかったが、同時に自分はもっと凄いところに行きたいと思った。
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