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(喜んでもらえたみたい。さて、それじゃあ私もマイのしイカ様を頂きますか。)
トートバッグの中を探る。
ない。
ない。ない。ない、ないないないないないない―――!!
少年の方を見ると、
私が命からがらとってきたモノは少年の口から可愛らしく顔を出していて、
間もなく、口の中へ消えた。
「あー、旨かった。ありがとな!んじゃ!」
ビシッ!と片手をあげ、少年は来た道を走り去っていった。
唖然。成す術もなく、その場に座り込む。
どれくらい経ったか、私は頭を切り替え、決心した。
(仕方ない。本当はヤマトの人を巻き込みたくなかったケド、他に方法がないもんね。それに、これは私の失敗だし)
高々に左手をあげ、空に、高天ヶ原(タカマガハラ)に宣言する―――!
「さっき出会った少年を、我がアンテナに任命しますっ!」
――遠くで、雷の落ちる音がした。
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