一本目

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「いわゆるアホ毛、だな」 ・ ・ ・ ええええぇぇぇぇええ!? 何故に?何故にアホ毛? 意味がわからん。朝起きたら、アホ毛が生えてました。 「なんでそうなるんだよ!?」 気付けば、鏡に向かって全力で突っ込んでいた。 「・・・」 ふりかえると、いもうとの少名(スクナ)が、ものうげにこちらをみつめている。 べんかいをしますか? →はい  いいえ 「いいか!?これはだなぁ、その、なんだ?あ、そうだそうそう、日頃からエムワン優勝を狙ってるお兄ちゃんが、世界制服を企む悪の組織を倒すためにだなぁ!?」 「・・・具合悪い?」 「いや、そんなことないです・・・」 見てはいけないものを見てしまったかの様に、少名は洗面所を去った。 ・・・まあ、本当に見てはいけないものは、まだ頭の上に乗っかっているのだが。
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