入学 出会い

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つまらない日常。 汚い大人。 ウザい周りの餓鬼。 ぜんぶ 意味わかんない。 燻れてる私。 このころから 私はもう厨ニ病に かかっていたのかも。 こんな私が 今日中学生になる。 テーブルに置いてある サンドイッチを食べ 背中まである髪を 二つに結び スカートの丈が長すぎる ダサい制服を着た。 「行ってきます…」 部屋から 返事はない。 代わりにに鼾が聞こえるだけだ。 まじありえないし。 そのままアパートの 階段を降り、 自転車置場に向かった。 自転車置場には 新品の私には少し大きめな自転車があった。 真新しい自転車に なんだか少しワクワクした。 私は自転車にまたがり 中学校へと急ぐ。 中学校に着くと もう大勢の人達が 入口付近に集まっていた。 ぎゃーぎゃーうっさい。 どうやらクラス振り分けの紙が貼られているらしい…。 まじ邪魔。 退けよ。 見えねぇんだよ。 私は背は高いほうだけど 前にデカイやつがいて 見えない。軽く170はありそう。 「あー…邪魔…」 思わず声に出してしまった。 奴が振り返った。 ヤバっ 聞こえちゃった系? 奴と目が合った。 …すごく綺麗な顔立ち… 思わず目を逸らす。 こういう所はチキンな私。 「ごめんなぁ~。見えなかった?俺、デカイからさぁ~」 そう言って奴は 後ろに去って行った。 …普通にいい奴だな………ちょっと自分の良心が 痛んだ。 皆自分がどのクラスか わかると次々に学校へと 入って行った。 やっと空いた…。 私も自分がどのクラスか 確認する。 …五組か。 周りを見渡すと もう皆中に入ってしまったらしく、私一人だけだった。 私も自分の教室へと急いだ。 続く
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