案内狼のクロム

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「通行料、しかと頂いた。」 どちらのモノとも言えない唾液で濡れている夜斗の唇を、クロムが親指で拭った。 『そっか。りょうかいー。』 「あぁ」 「夜斗は夜斗で何、普通にしてるのさ!(泣) ディープキスされたんだよ!? 何でそんなに普通にしていられるんだい!?」 ベルに両肩を捕まれガクガク揺さ振られる夜斗。 揺さ振られすぎて、対して抵抗できないでいると、クロムがベルの頭に物凄いチョップをかました。 (余談、罪と罰チャンっていう技(チョップ)らしいよ) うん。ズバンッて良い音してた。ベルなんか、しゃがみ込んでるし。 しゃがみ込んでいるベルを見て、「オレ、ちゅーくらいでグダグダ言う歳じゃねーしさー」と言った。 だって、もう18歳だし。 18って言ったら、たいていは処女や童貞を卒業しててもおかしくはないだろ? ちなみにオレは両方卒業してまーす。両方とも援交だったけど。 若かったなオレ。 (今も若いけど!) クロムがオレの理解できない言葉(多分、呪文だと思う)を唱えると、浮かんでいた薄ピンクの球体が光りだした。 「さぁ、行こう夜斗!」 いつの間にか復活していたベルに手をひかれる。 辺りがまばゆすぎて、前が見えない。 差し出されたベルの手にすがると、恋人繋ぎに握りなおされた。 うーん。何故? ++
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