白ウサギのシャル

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レオに使えている白ウサギ、シャルを待つ事数分。 「シャル、来ないなー」なんて考えつつ、美しい噴水を眺めている。うん。オレ、あの噴水すきー。 こんなにホノボノするのは久しぶりだ。最近、色んな事がありすぎたせいだ……。 たいした思考を働かせないまま、ボケーっと立っていると服の裾を引っ張られる感覚がした。 「いきなりコッチの世界に連れて来ちゃって、ゴメンねぇ」 「やぁ、シャル!相変わらず可愛らしい姿だね!」 「久しぶりだな」 「うん、二人とも久しぶり~」 オレの服を引っ張っていたのは白ウサギだった。 オレが(一瞬)ストーカーしたウサギ。あの時とは違い、頭にピンッと立つ長いウサミミがあった。 ベル(猫ミミ)といいクロム(狼ミミ)といい、コイツもコスプレみたいだ……。 それよか、聞きたい事がある。 『……何で、オレをこの世界に連れて来たンだ?』 「うん、あのね。 ボクを追って走る夜斗が可愛かったから、連れて来ちゃったぁ!フフ☆」 手と手を合わせてお祈りみたいなポーズをとりシャルは可愛い。 けど、理由、かるっ! オレはそんな理由でコッチに連れて来られたのか……。 「それじゃあ、行こっか! かいも~んっ!!!」 シャルが甘ったるい声で「開門」と言ったら、クロムの時みたいに大きな球体が出てきた。 ただし、真っ黒! 『……何で真っ黒?』 「なんかねぇ、その人の本質が色に表れるんだってぇ! そしたら、ボクは純白なハズなのにねぇ。ふっしぎー。」 シャルは腹黒、確・定☆ クロムの時、球体は薄ピンクだったよな………。 クロムって乙女だったりする? ++
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