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ウサギがレオって奴に仕えてる?縦社会は成立してるのか。
ベルは何してんだろう。
見た目、チャラチャラしてるし、無職かな?
『ベルは何してる人(猫)?』
「ボクかい?んー、そうだなぁ。隠し事がある男って魅力的だろう?ねぇ、ハニー!」
『もう何でも良いよ・・・』
妙にキラキラしだしたベルを見ていたら、何となく疲れてしまった。
もう何でも良いよ。うん。
ベルが無職だろうと、会社の社長であろうと。
……そんな事より帰り方だ。
『なー、ベル。オレ、元いた所に帰りたいんだけど、どうすれば帰れるー?』
「帰っちゃうのかい!?」
「やっと出会えたのに、そりゃないよハニー」と、嘆くベル。
帰りたいに決まってる。
大事な家族や恋人がいたワケではないけど。
大切な幼なじみはいた。
アチラならばオレの常識も通用するし、生活にも困らない。
全てがアチラにあった。
コチラでは?
何もわからない。
まるで産まれたての赤子のよう
「うぅッ…とりあえずレオに会えば良いさ……」
『レオってヤツに会えば、帰れるのけー?』
「・・・・・・うん」
『何でそんな不満気なのさー』
「だって、だって、ボクの夜斗がぁ!帰っちゃヤだよ夜斗!」
ベルはとっても不満そうだが、きちんと説明してくれた。
レオってヤツはこの国の王で、この世界を管理しているらしい。
他国の王よりも地位が高いんだって。
そのレオに会うためにはまず、側近であるシャルか、案内人をしているクロムってヤツに会わないといけないそうだ。
それで王に会って良いか見定められるらしい。
ダメって判断されたら、どう頑張っても会わせてもらえないんだってー。
……きっとダメじゃん、オレ。
だって異世界の住人だもの。
あやしさ爆発だよ。
まぁ、まずは案内人探しだ。
++
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