案内狼のクロム

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ベルにアイコンタクトで「机とか、ほったらかしで良いのか?」と訴えてみた。 が、 何を、どう勘違いしたのか、あの馬鹿ネコは。 「夜斗はクロムなんかに惚れてしまったのかい!?あぁ!ボクの愛しのハニーがっ!!」 夜斗はクロムみたいな無愛想なヤツが好みなのかい!?なんて、要らん勘違いをして、大声で喚いている。 ・・・うるせー。 ベルがあまりにもクロムをけなす言葉を言うから、クロム、怒ってんじゃね?、なんて思って、クロムを盗み見る。 ……クロムの顔が赤く見えるのは、怒ってるから? それとも、ウブなの? まぁ、気のせいって事にしておくけどさ。 とりあえず、クロムについて行かなくては。レオってヤツに会って、元居た場所に帰るんだ。うん。 将来、平穏を手にするために。 あ、あと。 ベルのバカらしい誤解をとかなくちゃ。いい加減、うざったいし煩いし。 「オレは今、好きな狼はいないよー」と言いきかせ、なんとか誤解をといた。 ベルはホッとしたように、「そうだよね!夜斗はボクの大切なお嫁サンだしね!」と、新たな誤解をする。 腰にまわされた腕が、イヤラシイ動きをする。何て言うか、ソフトタッチ?微妙に触れて、焦らすような。 うん。可哀相に。 コイツはきっと病気なんだ。 その様子を見て、クロムがベルを睨みつける。 (……さっきは仲良さそうにしてたのに。実は仲が悪いのだろうか。) 腰、くすぐったいから止めてー ベルの腕を抓って、腰にまわされている腕をほどかせた。 ++
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