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このように命をかけるだけあって、遺跡で見つけた宝はかなりの値打ちで取引される。
そうやってテオバルトはこれまで生きてきたのだ。
「ふっ、はっ、ほっ」
罠は次々とテオバルトを襲う。
だが、テオバルトはそれらをものともせずに簡単に避け、その罠を次々と破壊していく。
もちろん、素手ではない。それはいつの間にか手に持っていた黒い棒でだ。
これは先程までは背に背負っていたため、ローブに隠れていたのだ。
「うーん、今日も相棒は調子いいな」
飛んでくる矢やらなんやらをそれで叩き落しながら、テオバルトは呟く。
相棒とはこの黒い棒のことだ。
これは、ただの棒ではない。昔、ある遺跡で手に入れた古代兵器なのだ。
その能力とは、伸縮自在だ。
「伸びろ!!」
そうテオバルトが叫ぶと棒は物凄い勢いで伸び、その先にある罠を破壊した。
この武器の名は…………破輪杖、テオバルトが名づけたものだ。
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