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そして、水を飲もうと川を覗き込んだ瞬間、そこに映るものを見て思わず声を上げてしまう。
「誰だこれ!?」
そこに映っているのは、銀髪を腰まで伸ばし妖艶に赤い目を輝かせている少年であった。
「もしかして、これって俺?」
それしか考えられない。ここには、テオバルトしかいないのだから。
「クソ爺のせいか」
忌々しくテオバルトはそう呟く。それしかありえない。
体に入れられた精霊の核がテオバルトをこのようにしたことに間違いない。
「これからどうすれば………!!」
これからのことを考えようとした調度そのとき、テオバルトの後ろから唸り声が聞こえてきた。
ゆっくりと振り向いて見ると、そこには狼のような魔物がテオバルトを睨んでいた。
「ひっ!!」
テオバルトは思わず情けない声を上げてしまう。
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