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一応テオバルトは七歳、このような魔物に遭って恐怖しないわけがない。
そんなテオバルトにはお構いなしで魔物はゆっくりとテオバルトに近づいてくる。
テオバルトは逃げようとするのだが、恐怖で体動かない。
そして、魔物は大きな唸り声と共にテオバルトに飛び掛った。
「うわあぁぁぁー!!」
テオバルトはそれを見て叫んでしまう。
だが次の瞬間、魔物は吹き飛ぶ。
「………えっ?」
呆けた表情を浮かべながらテオバルトは吹き飛んでいった魔物を見て、更に視線を自分の手に向ける。
すると、そこには光り輝く自分の手があった。
「これのおかげで………」
幼いテオバルトには何故、手が輝いているかなどわかるはずがない。
ただ分かることは、自分が魔物を倒したということだ。
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