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「ふふふ、遂に俺にも力が授けられたぁ!!」
先程まで恐怖のどん底にいたはずのテオバルトは一気にハイテンションへと変わる。
魔力のことを気にしていないように見えても、本当のところはかなり気にしていたのだ。
そんなテオバルトにとってはどんなものでも力があるのは嬉しいことなのだ。
まあ、本人がこれが魔法だと知るのはしばらく経ってのことなのだが………
そんなテオバルトに忍び寄る影が一つ、先程の魔物だ。
「おっ、まだいたのか」
だが、テオバルトは直ぐにそれに気づいてしまう。
新たな力を手に入れたことで恐怖などまったく無くなっている。
「さあ、来い!!」
先程とは違い、いつもの笑みを口元に浮かべている。
そして、そう叫びながら光り輝く手を魔物へと向ける。
すると………
「すっげぇ」
手から閃光が放たれその魔物を貫き、魔物はその威力のあまり吹き飛んでしまった。
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