八年が過ぎて

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順調に罠を破壊して進み続けるテオバルト。今でこそ。このように余裕でいるが、始めのころはこのようにはいかなかった。 何度も罠に引っかかり、死に掛けたこともあった。 だが、それでもトレジャーハンターを続けるのは、稼ぎがいいから。 もう幾つもの遺跡を攻略しているため、テオバルトは莫大な財産を持っている。それはもう、一生遊んで暮らせるほどだ。 そのように進み続けること約一時間、テオバルトは遺跡の最深部へと到着した。 そこはドームのように丸みを帯びた形をしており、その奥には宝箱のようなものが置かれている。 あれが、今回の獲物だ。 「よし、最後に頑張るか!!」 テオバルトはそう言ってゆっくりと、歩き始める。が、直ぐに歩を止めることとなった。 理由は、地面から何かが出現してきたからだ。 「………ガーディアンか、面倒くさいな」
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