八年が過ぎて

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テオバルトがそんなことを言っている間それは全体の姿を確認できるようになった。 岩石でできた巨人みたいなものだ。 これはガーディアンと呼ばれ、ほとんどの遺跡にいる。 古代人が兵器を守るために作った番人だ。 「それにしても、でかい」 テオバルトの言うとおり、このガーディアンはとてつもなく巨大だ。 この最深部の天井は有に三十メートルはあるだろうと思われるが、その高さとほとんど変わらない。 「はぁー、さっさと終わらせよう」 テオバルトはため息をつき、破輪杖をガーディアンに向ける。 そして、一声叫ぶ。 「伸びろ!!」 その声に反応し、破輪杖は勢いよく伸びてガーディアンにを貫こうとする。 だが、ガーディアンはかなりの強度を持っているようで、破輪杖は弾かれてしまった。 「あーあ」 テオバルトはそれを見て残念そうでもないのに声を上げる。
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