生まれた忌み子

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そして今、大広間に皆集まっている。 「皆、よく集まってくれた。これから、我が子を見せたいと思う」 嬉しそうな笑みを浮かべるエリーアスにつられて皆にも笑顔が広がる。 「アマリア、入ってきてくれ!!」 その言葉と共に、広間の扉が開かれた。 皆の視線は当然のごとく、そちらに向く。 「まあ、なんて可愛らしい」 アマリアの腕に抱えられている赤ん坊を見た人々は口々にそう呟く。 「紹介しよう、これが私の子供だ!!」 アマリアから赤ん坊を受け取り、皆に見せるようにして抱きかかえる。そして、直ぐにアマリアへと返してしまう。 やはり、抱くのは恐いようだ。 「お名前は、お付けになったのですか?」 そんなエリーアスを見ていた一人が質問を投げかける。
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