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「……悠斗?顔赤いよ…?」
僕がぽーっと龍を見ていると視線が気になったのか、話しかけてくる。
「ふぇ…?!あ、赤くないよ!!龍見て…へ、変な事なんて考えてないっ…あ…!」
僕は慌てて口を押さえる。
龍は一瞬驚いたような顔をして、僕の耳に顔を寄せた。
「変な事…考えてたんだ?」
少し熱のこもった意地の悪い声に僕は顔を真っ赤にさせた。
「…可愛い。」
龍はそれだけ言うと、また問題を解き始めた。
もぉ…
僕が顔の熱を冷ましていると、龍がシャーペンを置いた。
きっと解き終わったのだろう。
「悠斗、これはね…」
僕は問題集を覗き込み、頭をフル回転させた。
「…って事。わかった…??」
「わかんないよぉ…」
どうしよう…
全くわかんない…
僕は本当に泣きそうになった。
「わかんないっ」
「大丈夫だから、落ちついて…?」
うぅ…何でこの式にこの公式を使うの……?
「悠斗、最初の方はわかるよね??どこからわからないの??」
「えと…ここ…」
僕が指を差すと龍は、そのところについて詳しく…わかりやすく説明してくれた。
でも…あれ??
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