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『え…?先生?
今…なんて…?』
「激しい頭痛の原因は…
"脳腫瘍"
によるものです」
『脳…腫…?』
なんだそれ
しゅ…よう…?
「あなたの場合は悪性の腫瘍なので
治療は…難しいです…」
『それ…は…………"死ぬ"ってこと…で…す.か?』
「………………」
難しい顔をして黙り込む
それだけで何を言おうとしているのか
イヤでもわかってしまう
「"残りの時間"をどう過ごすか
一緒に考えていきましょう…」
隣で泣き崩れる母さん
その涙が
悲痛な声が
俺に現実をたたき付ける
なんで…?
ただ頭痛がしただけなのに。
『治して….
治るって…言ってくださいよ…』
「…残念ですが」
ねぇ宏光
自分でも信じられないよ
――――俺.死んじゃうんだってさ
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