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「フフフ…逝くときは二人も一緒だよ!」
麗斗は渾身の力で二人の足を掴み、道連れにしようとする
「ざけんなぁ! 小さい頃からありとあらゆるフラグを立てて、ついにはコレか!」
「一人でフラグを立てるのは構いませんが…厄介事に私を巻き込まないでください!」
雪兎と狼貴は意地でも落とされまいと、麗斗だけを落とそうと足を振って、手を振りほどこうとする
麗斗の方に二人が引きずられては戻り、引きずられては戻りを繰り返す
いつしか、麗斗の体は手と首から上以外は魔法陣に飲み込まれ、雪兎と狼貴もあと一歩進めば地面が無いところまで来ていた
「一人で逝けぇぇ(逝きなさいぃぃ)」
「嫌だぁぁぁ!」
三人の力は拮抗していて、もうしばらくはこのままかと思われたが…
ついに終わりの時が来た
「うるせぇぞ!今、何時だと思ってやがるんだ!」
「「へ?」」
ドンという衝撃を背中に感じると、雪兎の体は魔法陣の方へと傾いていた
背中の方を見てみると、バスケットボールが転がっていた
力の拮抗が崩れ雪兎が傾くと、後はご察しの通り
雪兎につられて、狼貴も傾き、三人は魔法陣に飲み込まれた
「「「うわあぁぁぁぁっ!!!!」」」
三人の悲鳴は魔法陣の中で飲み込まれ、辺りに響き渡ることはなく
魔法陣は役目を終えると、初めから何も無かったかのように跡形もなく消え失せた
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