Beginning Memory

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帰り際気になって下駄箱を10分かけて探したけど菅嶺という表札は見つからなかった 私は諦め学校を後にし、帰るため駅に行った。定期券が切れていたからついでに買うことにした。すると───── 「お~い、そこの歌バカ~。邪魔だぞぉ」 【ゴンっ】 「ギャッ」 頭に何かが痛打し、私はその場でふさぎこんでしまった 「痛っ何するのよ!」 「あ~わりぃ、わりぃ。お前体格の割には背が高いから俺にギターちゃんに当たっちゃうんだな。わざとじゃないぞ」 誰かと思えば幼なじみで通称『ウザト』(杏里曰く)の美篠絢人だった。コイツの右肩から背負ってるギターの角が頭に当たったみたい。憎たらしい半笑いな顔をしてる 「『わざとじゃない』じゃないわよ!明らかに作為的で力が入ってたわよ!」 「だからわりぃって言ってんじゃんか~」 昔から変わんないウザトとは小学校からの付き合いで私にいつもちょっかいを出す。悪いヤツじゃないけどムカつかさせる性格である
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