輝き光る世界の果てに…

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††††††††† リタと別れた後、部屋に入った俺は、待ち構えるようにして佇んでいたおっさんに肩をたたかれた 「よぅよぅ青年!随分と長いデートじゃないの~」 ニヤニヤと胡散臭い笑みを浮かべるレイヴン 俺をからかって反応を楽しもうとしているのがまる分かりだ… 「わりぃかよ?」 デートという部分は否定せずに落ち着いた返事をすると、カロルが驚いてのけぞる 「えっ!じゃあホントにリタとデートしてたの?」 「あ?まぁな…」 ベッドに腰掛けながら、俺は背筋を伸ばす 「てか、お前らだってジュディやエステルと一緒だったじゃないか」 隣のベッドに座っているカロルに視線をあわせて問う 「ぼ、僕は成り行きで…」 「おっとそうだった…カロル先生にはもういるもんな?」 「えっ?ち、違うよ!僕は別にナンの事は…」 …俺名前言ってないのに… 自分で墓穴掘ってら… 「はいはい…んじゃあ、おっさんはどうだったんだよ?」 今度は壁に寄りかかっているレイヴンと視線をあわせた 「それがさぁ~…ジュディスちゃんと2人っきりかと思ったら、カロル少年達と店の中でばったり…」 「なんだ?お前らおんなじ店だったのか?」 「そうそう…そんでジュディスちゃん、嬢ちゃんと話してばっかだったから、おっさんちっとも楽しくなかったわよ…」 「ふーん…」 偶然か? おっさん達が同じ店だったのは…? いや、きっとエステル達が仕組んでたんだな… 「ま、おっさん残念だったな」 「…ホントにそう思ってる?」 俺は横になりながらあくび混じりに返事をした 「いや、全然」 「…………」 「俺、疲れたんでもう寝るわ…」 色々あって、疲れがたまっていたため俺はすぐに眠りに落ちた 「…なんかユーリ…いつもと雰囲気違くない?」 俺が寝た後、カロルがぼそりと呟くようにしゃべる 「そうね…なんかいつもよりいきいきしてたというか…」 それにレイヴンが相づちをうつ 「なんでだろうね?」 「そんなの決まってるじゃない!どうせリタっちとラブラブな時間過ごしてたんでしょ?青年だけおいしい思いしちゃってさ~」 レイヴンが唇を尖らせながら文句を言う 「…両想い…か…いいなぁ…ユーリとリタ…」 「ん?なんか言った?」 「あっ?ううん!何でもないよ!」 慌てて首を横に振るカロル
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