新世界

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あの大事件からおよそ五年。 この『新世界』が創られて四年と少し。 既に人々は俺達超能力者を認識し、おおよそ世間は安定を見せた。 ここでは外では有り得ない事が普通に起きる。 例えば…… 「死ねこの野郎ぉおおっ!」 「こっちの台詞だぁああ!」 と、あそこで騒いでる二人の様な光景だ。 ここだけを見ると別段おかしい光景ではないが、二人は殴りあってる訳ではない。 こいつらは--- 「喰らえぇえええ!」 その声が聞こえて少しして、俺は熱気を感じた。 流れ弾、というか火の玉が、危ない危ない。 そう、こいつらは所謂超能力を使って喧嘩しているのだ。 一人はどうやら《火》の能力みたいだ。 このように、ここでは外では有り得ない、超能力がありふれているのだ。 とは言ってもまぁ、能力を使うのは危険だ。 だから--- 「ガキどもぉー!!」 治安維持部隊が存在する。 「能力を使っての戦闘行為は禁止されているのを解っているのか!」 というように能力を使う事自体は許されている。 モノによっては便利だしな。
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