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‐電車の中‐
殺傷「くそっ!!課長は何であんな意地悪なんすかね!??田中先輩」
主人公殺傷は今、先輩の田中に自分を苛める上司、元木について愚痴っている。
田中は元来優しい性格なので、殺傷の愚痴を快く、笑顔で聞いていた。
殺傷が一通りの罵声を言い終わる。
殺傷は荒い息づかいだった。
恐らくそれは一気に罵声を連続でいったからだろう。
そんな殺傷を見て田中は声にださない表情だけの苦笑いをしてから優しく殺傷にこう答える。
田中「確かに、課長は少し厳し過ぎるな・・・おっとっ!俺はこの駅で降りるからな」
そう言った後田中は殺傷の肩をポンッと叩いて、
田中「まぁ………もう少しの辛抱さ……あの人もそろそろ定年だから……こんな理由は可笑しいがまぁ課長が定年になるまで頑張れよ!!!ってか今度驕ってやるよ!!!」
殺傷「ホントっすか!!!!」
田中「あぁ…楽しみにしとけよ!!!」
殺傷「はい!!」
殺傷の声と同時に田中は電車から降りた。
そして殺傷は田中の降りた次の駅で電車から降りる。
どうやら表情はご機嫌な様子。
それは田中が励ましてくれたお陰で先程の怒りや悔しさが幾分無くなっていくような──。
だから田中はどんな奴とも仲良くなれるし、現に会社の皆から人気がある。
殺傷(今日は気分がいいしコンビニでおでんでも買うか)
そんな事をフッと思った殺傷はコンビニへ行こうと暗い路地の左へと曲る。
ちなみにいつもは右に曲がる事が多い。
だが今日は左に曲がったんだ………そう左に……。
それが殺傷の人生に狂いが生じる事になるとはこの時の殺傷は勿論、誰も知るよしも無かった。
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