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元来マリーが男で、ジャックが女だったという事実は、抵抗なく受け入れられた。
それは恐らく、ジャックの性格が男にしては可愛いく、逆にマリーは女にしては図太かったからだと思う。
もしかしたら体型の差もそこに原因があるのかもしれない。
申し訳ないがジャックよりマリーのが逞しく、マリーよりジャックの方が豊かだ。
「けど勘違いしないで欲しい。僕達は2つの性別、そのどちらもがちゃんと存在している。だからどちらかが偽りの性別なんて事はないんだ」
念入りに繰り返すマリーに、一同は大きく頷く。
偽りではない、偽りならば、戦場の前線で戦っていたジャックの勇姿が、虚像になってしまう。
そう心に深く刻み込んで、2人の存在をちゃんと認めようと誓った。
「でもやっぱり生まれって重要なのかな。僕が女の時よりも、マリーが女の時の方がよっぽど魅力的なんだ
体も良く成長して、さっき抱き締めた時なんか最高だったな。柔らかくってさ。やっぱり女の子の体って良いよね!
――ああでも勿論、僕は男の時のマリーも大好きだよ!」
熱く語るマリー。
男になっても、そのジャックに対する情熱的な愛が変わらない事を再確認した。
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