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「ジャックとマリーって、船長達と同じ名前なんだな。そういやジャックは大丈夫か? ひっでぇ怪我だって聞いたが……」
本人を目の前に怪我の心配をするハーロック。
一応彼とジャックは敵同士だが、それでもジャックの容態を心配するハーロックは、やはりとても根が優しいのであろう。
ハーロックの気遣いに嬉しくなったジャックは、つい本音を口に出す。
「ありがとうハーロック。心配してくれるなんて、すごく嬉しいわ」
さすがのハーロックもこれには違和感を覚えた。
なぜ彼女が自分の事のようにお礼を?
そこでようやく彼は勘づく。
「あのさ、お前達2人って、ジャックとマリーの関係者かなんかか?」
「関係者も何も、僕達はジャックとマリー本人だよ」
マリーがあっさりと真実を言ってのける。
あまりにもあっさりしていたので、ハーロックは最初何を言っているのか理解出来なかった。
事実を確認する為、もう一度尋ねてみる。
するとやはり、
「だから、ジャックとマリー本人だってば。性別は違うけど僕はマリーで、彼女はジャックだよ」
返ってきた内容は同じものだった。
いつかもこんなやり取りをした気がすると、ハーロックは懐かしむ。
そして……。
「嘘だろォォーッ!!」
大絶叫をし、その場に倒れた。
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