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姉の不始末を、と立ち上がったのはいいが、会長と司は唖然という顔をでこのかを見る。
そして、なんとも言えないこのいやーな空気を完全なものとした。
「いや、別にそこまでじゃないから。うん。 現に机は健在だしね。 それに、あなたたちの騒音で仕事がはかどっていいのよ、うん」
とまぁ会長が空気を華麗に清浄。
今さらながら、この空気を作り上げた張本人は自分のしでかしたことに気づき思わず赤面。
「ごめん。このかは昔から小動物みたいに可愛いんだけど、アガリ症で本当に周りが見えなくなっちゃうというか……どじっ娘、かな?」
「司、私に聞かれても困るぞ」
ペタンと椅子に座ると、ガチガチに固まってしまう。そんなこのかの対応に困る不出来な二歳年上。
「いや、まぁつまり。部活動を続けてくれればいいと思うんだけど………うん、私も恋愛は大事だと思う」
拳をキュッと固めて無理矢理な演技を貫き通した会長の額には少し汗がにじむ。
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