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___一方アミュラ
少年達が洞窟から出る時アミュラは魔物に偶然出くわす事無く森に迷っていた
「ハァ…ここどこなの…魔物にも会わないし」
『クーン』
諦めかけたアミュラが木に腰を掛けると、近くに狐のような小さい魔物が居た
毛は黄金色で、夕焼けに当たる毛は綺麗だ。瞳は琥珀のような色でクリクリだ
「可愛いぃ~君は魔物かな?何処から来たの?」
アミュラはバックから緊急時の為に持ってきたパンをちぎって狐にあげる
狐はパンをアミュラの傍で嬉しそうに食べ始める。右足で器用に押さえ、ちぎられたパンを自分の食べれる位に小さくちぎり食べる
アミュラはそんな狐の仕草が可愛くて撫でようと思ったのだが、狐はパンを取られると思ったのかパンをガブリとくわえる
「アハハ!!取らないって」
微笑みながら狐を見る。狐はアミュラを信用したのかまた食べ始める
アミュラは狐から空へと視線を変える。空はもうオレンジ色に近かった
「はぁ…本当に白髪の少年なんているのかなぁ」
ため息をついていると、急に狐がパンを落としアミュラの服の裾を噛み、引っ張る
「どうしたの?狐君?そんなに引っ張ったら破けちゃうよ」
狐は諦めたのかパンを置きっぱなしでその場を去る
「え…?狐君?」
アミュラは今気づく、後ろに大きな魔物が居るのを
「キャァァァァァア!!!」
森中にアミュラの声が響き渡る
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