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少年はアミュラの目の前に行くと、アミュラをまじまじと見る。アミュラは恥ずかしそうに顔を俯く
「何でお前は此処に居んの?10代位の女の子が森にうろついてるのは危ないと思うけど」
少年にそう言われるとアミュラの怒りに触れたのか、顔をバッと上げる。子供扱いをされたようで嫌だったのだろう
「確かに10代だけど、一応Sランクだから。目的は貴方の調査、文句ある?」
強がる様に言うアミュラ。だが少年の無表情は変わらない…否、先程よりは目が鋭くなっている
「そんなくだらない事か、帰れ。俺は色々と忙しいんだよ」
そう言うと少年はアミュラに背を向ける。だがアミュラは負けじと少年の肩を掴む
「女の子をこんな薄暗い森に置いていくつもり?」
確かに先程よりは薄暗く、街に出ようと思っても出た時は夜だろう。少年は自分の頭をガシガシとかき困ったような顔をする
するとセェシェが少年のもとへと歩み寄り、アミュラを鋭い瞳で睨む
『結局後悔するのはシュ…あ、主だな。ほっとけば良いものの…本当に馬鹿だ』
セェシェは名前で呼んではいけないと思ったのか、咄嗟に主と呼ぶ。
アミュラはセェシェに少し怯えていた。見たことのない魔物もあり、大体魔物と人間は仲良くはしないのだ。
「そう言うなって、俺ん家泊めるしかねぇかな」
アミュラは少年の泊めるしかの言葉を聞き驚く。確かに自分から置いていく…とかどーたら言っていたが…先の事を考えて居なかった
少年とセェシェは急に歩みだす。少年は困ったような顔をしていてセェシェはため息をつくばかりだ。アミュラは訳が分からず少年達についていく事にした
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