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沈黙が辺りを包む……。既に五分が経過しているが、欲しくないかとはどういう意味だ……?
「それって……どういう意味?」
烈が訊ねた瞬間、少女は待ってましたと言わんばかりに立ち上がり、得意気な顔で話し出した。
「言葉のままだ。俺の生の足、柔らかい胸、さらさらした髪、暖かい唇、そして何より俺の処女と心をほしくはないか!?」
さりげなくすごいこといい放った。烈の顔は一瞬にして真っ赤になる。
「あははははっ!その顔はまさかお前、俺に惚れているな?」
ナメられている。これは間違いなく人を下に見る人間の態度だ。
「う……反論できない」
そう。烈は反論できないほど彼女に一目惚れしてしまったのだ。
「可愛いなぁお前、よし!目を閉じろ」
なんかさっきからこいつのテンションが高すぎてついていけない。だが言われるがままに目を閉じてしまう……。
ちゅっ
唇に触れる柔らかな感触、これはいったい……。
「んんっ!ちろっ」
「!!」
不意に、口の中に何か怪しげなものが侵入してくるのを感じた。それは暖かく、生き物のように動き回り、烈の口の中を侵していく……。
「ぷはぁっ!」
やがてそれが口から離れたとき、それがなんだったか理解した。
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