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限界に膨れ上がった俺自身には刺激が強く、吐精感が押し寄せる。
「はぁっ…いの、もと…」
「あぁっ…んん」
欲のままに自然と早く腰が動いた。
「んあぁっ…」
井本の体内に俺が放った精が注がれた。
酸素を欲しがる息も無視して、唇に自身の唇を重ねた。
夢中に味わった後、無造作に放り投げた制服を拾い上げ、早々と着た。
井本を見ると、だらしなく着こなすブラウスから覗く肌がまだ熱が冷めやらぬままのピンク色に染まっている。
ふいに、顔を近づけ耳元で囁いた。
「藤原…好きや…」
普段から想像できない台詞に胸が高鳴った。
呆然とした俺に微笑んだ。
井本はさっと、カバンを肩に背負いこむ。
名残惜しく二人の時間が終わりを告げる。
俺の気持ちを察したかように手に指が絡みついた。
「また明日な」
顔をこちらに向けずに発した。
おそらく照れているのだろう。
愛らしく感じられた行動に笑みがこぼれた。
友達以上の関係
空は今日も茜色に染まる。
END
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