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井本の部屋のドアに着き、やっとのことでカバンから鍵を見つけ出した。
鍵穴に刺すと同時に、これから2人の空間になると思うとふわりとした気持ちが押し寄せた。
俺は中学生の恋してんのか。
ガキみたいな気持ちに自嘲した。
井本のだらけてる体を玄関に寝かして、靴をぬがす。
俺よりも背が小さいとはいえ、力の抜けた井本を運ぶのは一苦労で、自然に溜め息がでる。
井本は目をつぶって、スヤスヤと眠っていた。
人の気もしらんで…
すこしの怒りが沸き起こったが、井本のいとけない表情を見たら、なんだか収まった。
寝室に運びたいのだが、場所が分からなかったので、見て回った。
再び自分の首に井本の腕を引っ掛けて、ベッドへと向かった。
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