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第2章『獣の青年(後編)』
『懐かしい・・・匂い?君は、いったい?』
氷炎に獣の青年が近付くと白い勾玉を服のポケットから出して氷炎に手渡した。
『コレ・・・キミノ・・・』『んっ?勾玉?』
氷炎が勾玉を見つめた。するとそこに白衣を着て眼鏡をかけた青年が森の奥から歩いて来た。
『ココ!捜しましたよ・・・まったく・・・んっ君は、もしや・・・。』
『えっ?』
白衣の青年は、氷炎の事をじっと見たとたん双子の赤ん坊を光の王から受け取ったのを思い出した。
『大きくなりましたね・・・あなたの父上の下で働いていたコサザメでございます。氷炎様・・・いや炎紫様かな?』
『いやあの・・・氷炎です。』
『ヤッパリマッテテヨカッタ。ヒエンサマキテクレタ。』
『氷炎様・・・炎紫様は、どうなされました?』
『実は・・・』
氷炎は、コサザメに今までの事を全て話した。
『そうでしたか・・・それでしたら氷炎様のお力になりますよ。』
『ココモツレテケ!』『はいはい・・・よろしくお願いしますね。氷炎様。』
『うん。よろしく。』氷炎・コサザメ・ココの三人は、まず情報源が多い港に向かって足を進めた。
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